「エビデンス」は海外ビジネスでそのまま使える?

英語だと思ってた!和製英語30選(ビジネス編)

「エビデンス」は海外ビジネスでそのまま使える?

はじめに|会議や資料でよく聞くカタカナ語

「そのエビデンスはありますか?」
「エビデンスを添付してください」

日本のビジネスでは、報告・会議・資料作成の場面で頻繁に使われる「エビデンス」。
英語の evidence が元になっているため、そのまま英語でも同じように使えると思われがちです。

しかし実際には、日本語の「エビデンス」と英語の evidence には、
使われ方と重みが大きく異なるという注意点があります。


英語の evidence はとても重い言葉

英語の evidence は、

  • 法的証拠
  • 科学的根拠
  • 客観的に立証できる事実

を指す、非常に強い意味を持つ言葉です。

そのため英語圏では、

  • 裁判
  • 医学・研究
  • 不正調査

などの文脈で使われることが多く、
日本語のように「参考資料」や「裏付け資料」程度の軽さでは使われません。


海外ビジネスで誤解されやすいポイント

日本語の感覚で、

Please provide the evidence.

と言ってしまうと、
相手は
「法的に証明するレベルの資料?」
「疑われているのか?」
と受け取る可能性があります。

単に
「参考データが欲しい」
という意味だった場合、言葉が強すぎるのです。


英語での自然な言い換え表現

海外ビジネスでは、「エビデンス」を
目的に応じて言い換えるのが基本です。

よく使われる表現

  • data(データ)
  • supporting documents(補足資料)
  • reference materials(参考資料)
  • proof(証明)
  • background information(背景情報)

日常的なビジネスでは、
data / supporting documents
が最も無難で使いやすい表現です。


実践例|会議・メールでのNGとOK

❌ NG例(和製英語的)

Please share the evidence.

→ 強すぎて、相手に警戒心を与える可能性があります。

⭕ OK例(自然なビジネス英語)

Could you share the supporting data?
Please provide the relevant documents.

科学的・法的な文脈であれば、

There is evidence to support this claim.

evidence を使うのが適切です。


日本と海外の「根拠」に対する考え方の違い

日本では「エビデンス」という言葉で、

  • 根拠
  • 裏付け
  • 念のための資料

を広くカバーします。

一方、英語圏では
根拠の強さによって言葉を厳密に使い分ける文化があります。

そのため、すべてを evidence で済ませるのは好まれません。


正しく言い換えると信頼関係が保たれる

海外ビジネスでは、

  • 不必要に相手を疑わない
  • 要求の強さを調整する
  • 目的を明確にする

ことが重要です。

Could you share some data to support this?

この表現だけで、
協力的で建設的な印象を与えられます。


まとめ|「エビデンス」は使いどころが重要

  • 日本語の「エビデンス」は英語では重すぎる場合が多い
  • data / supporting documents が実務向き
  • evidence は法的・科学的文脈で使う

和製英語を正しく使い分けることは、
英語力だけでなく、信頼あるコミュニケーションにつながります。

出典・参考資料

  • Oxford Learner’s Dictionaries
  • Cambridge Dictionary
  • 研究社 新英和大辞典
  • Harvard Business Review(意思決定・データ活用関連記事)