「リストラ」は海外ビジネスで誤解される?

英語だと思ってた!和製英語30選(ビジネス編)

「リストラ」は海外ビジネスで誤解される?

はじめに|重い場面ほど言葉のズレが問題になる

「リストラの話が出ている」
「リストラ対象になるかもしれない」

日本のビジネスでは非常に一般的な言葉ですが、
この「リストラ」も海外ビジネスでは誤解を生みやすい和製英語の代表例です。

特に人事・経営・組織再編といったセンシティブな場面では、
言葉の使い方一つで意図が大きく変わってしまいます。


「リストラ」は英語じゃない?

「リストラ」は restructuring(再構築) を短縮した日本独自の言葉です。
しかし、日本語の「リストラ」は次第に意味が変化し、

  • 人員削減
  • 解雇
  • 首切り

といったネガティブな意味で使われるようになりました。

一方、英語の restructuring は本来、

  • 組織の再編
  • 業務プロセスの見直し
  • 経営体制の再構築

といった、必ずしも解雇を意味しない言葉です。


海外で「リストラ」と言うとどうなる?

海外のビジネスシーンで、

We are restructuring our company.

と言った場合、
相手は「組織を見直している」「体制を変えている」と理解します。

必ずしも
「人を辞めさせる」
とは受け取られません。

そのため、日本語の感覚で「リストラ=解雇」と思って使うと、
意図が正確に伝わらないことがあります。


人員削減を正しく伝える英語表現

英語では、人員削減の内容に応じて言葉を使い分けます

よく使われる表現

  • layoff(一時的・業績悪化による解雇)
  • downsizing(規模縮小による人員削減)
  • job cuts(職の削減)
  • redundancy(英)余剰人員整理

たとえば、

We will restructure many employees.
We will lay off some employees.
The company is downsizing.

と表現すると、意図が明確になります。


ビジネス現場でのNG例と改善例

❌ NG例(和製英語感覚)

Our company is doing restructuring, so many people will quit.

→ 意味が曖昧で、事実関係が分かりにくい表現です。

⭕ OK例(実務的)

Our company is downsizing due to business conditions.
Some positions will be eliminated.

このように、
理由+影響+範囲
をセットで伝えるのが英語ビジネスの基本です。


日本と海外の「解雇」に対する感覚の違い

日本では「リストラ」という言葉が、
直接的な表現を避けるためのクッション言葉として使われることがあります。

一方、英語圏では、

  • 事実を明確に
  • 曖昧な言い回しを避ける

という文化があります。

そのため、「リストラ」という便利な一語は存在せず、
状況に応じた表現が選ばれます。


和製英語を正すことはリスク管理でもある

人事や経営に関わる話題では、
言葉のズレは信頼や法的リスクにもつながります。

  • restructuring
  • layoff
  • downsizing

これらを正しく使い分けられるだけで、
国際的なビジネス感覚を持つ人という印象を与えられます。


まとめ|「リストラ」は英語では言い換える

  • 「リストラ」は日本独自の意味に変化した言葉
  • 英語の restructuring は必ずしも解雇を意味しない
  • 人員削減は layoff / downsizing を使う

ビジネス英語では、
曖昧なカタカナ語を避け、事実を正確に伝える
これが最も重要なポイントです。

出典・参考資料

  • Oxford Learner’s Dictionaries
  • Cambridge Dictionary
  • 研究社 新英和大辞典
  • Harvard Business Review(組織再編・人事関連記事)