投資を始める前に
リスクとリターンの関係 Day5
投資の世界には、誰もが知っておくべき基本ルールがあります。それは「ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターン」という原則です。
大きな利益を狙えば狙うほど、大きな損失を被る可能性も高まります。一方、安全性を重視すれば得られるリターンは小さくなります。残念ながら「安全に高リターンを得る」魔法のような方法は存在しません。
大きな利益を狙えば狙うほど、大きな損失を被る可能性も高まるのです。
投資商品のリスクとリターンの例
代表的な投資対象を、リスクとリターンの観点から整理すると次のようになります。
- 定期預金:リスクはほぼゼロ。その代わり利回りは年0.001%程度。100万円を預けても1年で利息はわずか10円ほど。
- 国債:リスクは低め。安定した利払いが期待できるが、利回りは年1%前後にとどまります。
- 株式:リスクは中〜高。企業の成長や景気に連動し、数%〜数十%のリターンが見込める一方、大きく下落する可能性もあります。
- 仮想通貨:リスクは極めて高い。数日で価格が半値になることも珍しくありませんが、逆に短期間で大きな値上がりをすることもあります。
この比較からわかるように、リスクとリターンは常に表裏一体であり、両立することはできません。
自分のリスク許容度を知る
投資を成功させるには、単に「リターンが大きそうだから」という理由で投資先を選んではいけません。大切なのは「自分のリスク許容度」を把握することです。
例えば、あなたが100万円を投資し、それが10%下落して90万円になったとします。このとき、冷静に「長期的には回復するかもしれない」と待てるのか、それとも「怖いから今すぐ売ろう」と焦ってしまうのか。自分がどこまでの損失に耐えられるかを事前に理解しておくことは、投資スタイルを決める重要なヒントになります。
- 余裕資金が多く、値下がりに冷静でいられる人 → 株式やリスク資産の比率を高めてもよい
- 老後資金を守りたい人、損に敏感な人 → 国債や債券中心の安定型が適している
このように、自分の状況や性格を考慮してポートフォリオを設計することが不可欠です。

投資はバランスのゲーム
投資は「リスクを取らなければリターンを得られない」世界ですが、同時に「リスクを取りすぎれば破綻する」世界でもあります。重要なのは、リスクとリターンのバランスを取り、自分に合った投資スタイルを見つけることです。
そのためには、以下の工夫が役立ちます。
- 投資目的を明確にする(老後資金、教育資金など)
- 分散投資でリスクを抑える
- 積立投資で価格変動を平均化する
- 定期的に資産配分を見直す
まとめ
投資は「リスクとリターンのバランス」を取ることが成功の鍵です。
高いリターンを狙うなら、それ相応のリスクを取る覚悟が必要です。一方で、リスクを取らない選択をすれば、リターンも限定的になります。大切なのは、無理をせず、自分に合ったバランスを見つけることです。
👉 投資の基本ルール「ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターン」を忘れずに、自分のリスク許容度に合った投資を心がけましょう。
参考にできる出典
- 金融庁「資産運用シミュレーション」
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/ - 投資信託協会「リスクとリターン」
https://www.toushin.or.jp/