「クレーム」は海外ビジネスで通じない?

英語だと思ってた!和製英語30選(ビジネス編)

「クレーム」は海外ビジネスで通じない?

はじめに|トラブル対応で言葉を間違えると危険

「お客様からクレームが来ています」
「この件、クレーム対応をお願いします」

日本のビジネスでは日常的に使われる「クレーム」。
しかしこの言葉も、海外ビジネスでは誤解を生みやすい和製英語です。

特に顧客対応・品質問題・契約トラブルの場面では、
言葉の選び方一つで、相手の受け取り方が大きく変わります。


「クレーム」は英語では意味が違う

英語の claim は確かに存在しますが、その意味は日本語の「クレーム」とは異なります。

英語の claim は、

  • 権利を主張する
  • 保険金や補償を請求する
  • 正当性を訴える

といった、法的・正式な主張の意味合いが強い言葉です。

一方、日本語の「クレーム」は、

  • 苦情
  • 不満
  • 問題の指摘

といった、より広く日常的な意味で使われています。


海外で「claim」と言うとどう聞こえる?

海外の顧客や取引先に対して、

We received a claim from the customer.

と言うと、
「法的な請求を受けたのか?」
「保険や補償の話なのか?」
と、必要以上に深刻な印象を与えてしまうことがあります。

日本語の感覚で「クレーム=claim」と考えるのは危険です。


ビジネス英語での正しい言い換え

英語では、状況に応じて表現を使い分けます

よく使われる表現

  • complaint(苦情)
  • customer feedback(顧客の声・意見)
  • issue(問題)
  • concern(懸念)
  • inquiry(問い合わせ)

多くのビジネスシーンでは、
complaintissue が最も自然です。


実践例|顧客対応でのNGとOK

❌ NG例(和製英語的)

We got a claim from the customer.

→ 法的請求のように聞こえる可能性があります。

⭕ OK例(自然なビジネス英語)

We received a complaint from the customer.
There is an issue with the product quality.

さらに柔らかく伝えたい場合は、

We received some customer feedback.

と表現することもあります。


日本と海外の「クレーム文化」の違い

日本では「クレーム」という言葉が、

  • 問題点
  • 改善要求
  • 注意喚起

まで幅広くカバーします。

一方、英語圏では、
言葉の強さ=問題の深刻度
として受け取られる傾向があります。

そのため、最初から claim を使ってしまうと、
相手が身構えてしまうケースも少なくありません。


適切な言葉選びが信頼を守る

海外ビジネスでは、

  • 問題を正確に伝える
  • 必要以上に強い言葉を使わない
  • 冷静で建設的な表現を選ぶ

ことが非常に重要です。

「クレーム」を正しく言い換えられるだけで、
顧客対応の印象は大きく改善します。


まとめ|「クレーム=claim」は危険

  • 日本語の「クレーム」は英語では通じない
  • claim は法的・正式な主張の意味
  • 多くの場合は complaint / issue / feedback を使う

和製英語を避けることは、
トラブルを大きくしないためのリスク管理でもあります。

出典・参考資料

  • Oxford Learner’s Dictionaries
  • Cambridge Dictionary
  • 研究社 新英和大辞典
  • Harvard Business Review(顧客対応・クレームマネジメント関連記事)