投資を始める前に
ドルコスト平均法の活用 Day25
投資を始めたばかりの人がよく直面する悩みは、「いつ投資を始めればいいのか」というタイミングの問題です。株価が高いときに買ってしまうと損をするのではないか、逆に待ちすぎてチャンスを逃すのではないかと不安になります。そんな悩みを解決する方法のひとつが 「ドルコスト平均法」 です。
ドルコスト平均法とは？
ドルコスト平均法とは、一定の金額を定期的に投資することで、購入価格を平均化する投資手法です。株価が高いときは少ない口数しか買えませんが、株価が安いときには多くの口数を買うことができます。これを長期的に続けることで「高値掴み」のリスクを減らし、購入単価を平準化できるのが大きな特徴です。
例えば、毎月1万円を株式に投資した場合：
株価が高い月 → 0.8株購入
株価が安い月 → 1.2株購入
結果的に「安いときに多く、高いときに少なく」買うことになり、平均購入価格が下がります。
メリット
- 感情に左右されない
「今が買い時か？」と悩まずに自動的に投資できるため、感情に流されにくくなります。 - 少額から始められる
証券会社によっては月100円や1,000円からでも積立可能で、初心者でもハードルが低い方法です。 - 長期投資との相性が良い
時間分散効果により、長期的にリスクを平準化しながら資産を増やしていけます。
デメリット
一方でドルコスト平均法にも注意点があります。
- 短期的なリターンは限定的
一括で大きく投資して相場が上昇した場合に比べると、利益は少なくなります。 - 継続が前提
途中でやめてしまうと、平均化効果が弱まり十分な成果を得られません。
つまり「長期的に続ける意思」がなければ、本来の効果を発揮できないのです。
実際の効果
金融庁の調査でも「長期・積立・分散」が投資の基本とされています（出典：金融庁「資産運用シミュレーション」）。特に20年以上の長期投資では、ドルコスト平均法を用いた積立投資が高確率でプラスの成果を残していることが示されています。
まとめ
ドルコスト平均法は「タイミングを気にせず、コツコツ積み立てられる」点で投資初心者に最適な手法です。相場を読む必要がなく、感情に左右されにくいので、長期投資と組み合わせることで大きな力を発揮します。
👉 投資を始める第一歩は「金額を決めて積立を始めること」。迷っている時間こそが最大の機会損失かもしれません。
✅ 出典
Morningstar, “Dollar Cost Averaging: A Strategy for the Long Haul”
金融庁「資産運用シミュレーション」 https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/moneyplan.html