Day2:朝日を浴びる ― 体内リズムを整えてストレスに強くなる

ストレス削減ライフハック30日チャレンジ

Day2:朝日を浴びる ― 体内リズムを整えてストレスに強くなる

ストレス削減ライフハック30日チャレンジ、2日目は「朝日を浴びる」です。とてもシンプルな行動ですが、心身の健康に大きな影響を与えます。現代人は夜遅くまで人工的な光にさらされ、朝の自然光を十分に浴びられていないことが多く、その結果、体内時計が乱れやすくなっています。

朝日とセロトニンの関係

私たちの体は約24時間周期の「体内時計(サーカディアンリズム)」に支配されています。朝の光を浴びることで、脳の視交叉上核(体内時計の中枢)がリセットされ、一日のリズムが整います。このとき重要なのが「セロトニン」という神経伝達物質です。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、精神を安定させ、不安やイライラを軽減する働きがあります。

太陽光、とくにブルーライトを多く含む朝の光は網膜を通じてセロトニンの分泌を促します。さらに、このセロトニンは夜になると「メラトニン」に変化し、自然な眠気をもたらします。つまり「朝日を浴びる」ことは、朝の活力と夜の快眠を同時にサポートする行為なのです。

科学的エビデンス

米国国立睡眠財団(National Sleep Foundation)によると、毎朝15〜30分程度の自然光を浴びることで、体内時計が整い、睡眠の質が改善されると報告されています。また、東京大学の研究チームは、朝の光を浴びることでうつ症状の軽減やストレス耐性の向上が見られると発表しています。

さらに、光療法(Bright Light Therapy)は季節性うつ(冬季うつ病)の治療にも用いられ、医療の現場でもその有効性が裏付けられています。

実践のコツ

  • カーテンを開けて自然光を取り入れる
    起床後すぐにカーテンを開け、部屋いっぱいに光を取り込みましょう。
  • ベランダや玄関に出る
    直射日光を浴びるのが理想です。時間がなくても1〜2分外に出るだけで効果的。
  • 通勤・通学で歩く
    徒歩や自転車で通勤する人は、自然と朝日を浴びる時間が確保できます。

曇りの日や雨の日でも、屋外の光は室内照明よりはるかに強いため効果があります。

習慣化のメリット

朝日を浴びる習慣を続けることで、

  • 一日の始まりがスムーズになる
  • 気持ちが前向きになる
  • 睡眠の質が上がる
  • 日中の集中力が高まる

など、多方面に好循環が広がります。まさに「自然がくれる最高のストレス対策」です。

まとめ

Day2の「朝日を浴びる」は、シンプルで続けやすい習慣です。毎朝ほんの数分外に出るだけで、体内リズムが整い、心と体が安定します。現代のストレス社会において、自然の光は薬に勝るほどの効果をもたらすもの。ぜひ今日から取り入れて、ストレスに強い自分をつくっていきましょう。


出典

  • National Sleep Foundation. “Bright Light and Sleep.”
  • Cajochen, C. (2007). “Alerting effects of light.” Sleep Medicine Reviews, 11(6), 453–464.
  • 東京大学大学院医学系研究科 精神保健学分野, 光曝露と精神健康に関する研究報告(2018)