知ってないとヤバい？標識を学ぶ30日

Day15：合流注意 ― 事故多発の“黄色警告”。相手の動きを読む力が試される場所

道路の中でも、運転者の集中力が特に求められる場所が 合流ポイント です。
その手前に設置される黄色の警戒標識が 「合流注意」。

標識のイラストは、左右どちらかの道路が本線に合流してくる様子を示しており、
「この先で車が突然入ってくる可能性がある」
という警告を表しています。

合流地点は、速度が異なる車、車線変更したい車、追い越しを考える車が混じり合うため、事故率が高い場所です。
Day15では、合流注意標識の意味と、合流地点で絶対に守るべき運転ポイントを整理します。

合流注意標識は、以下の場所に設置されています。

● バイパス道路の合流ポイント
● IC（インターチェンジ）・JCT手前
● 片側1車線の道路で側道がある部分
● 大型商業施設の出口付近
● 大型トラックが多い物流エリア

この標識が見えたら、
「本線に別の車が入ってくる」
「自分の進路に車が割り込んでくるかもしれない」
という緊張感を持つべきです。

合流地点で多いのは、以下の誤認識です。

● 本線側 → 常に優先（正しい）
● 合流側 → 本線を妨害してはいけない（正しい）

しかし現実には、
● 本線側が速度を落とさず突っ込む
● 合流側が本線の車両間を強引に割り込む
● 本線側が“入れてくれるだろう”と誤解する
などの行動でトラブルが発生します。

特に、
速度差がある状態での合流は非常に危険
です。

合流注意標識を見た本線側ドライバーは、以下の行動が求められます。

ルームミラー・ドアミラー・死角の確認を徹底。

無理に塞ぐ必要はありません。
やや減速、またはやや加速して合流車が入りやすいスペースを作るのが理想。

二車線以上の道路なら、後続車と安全距離を保ちつつ右車線に移るのも安全策。

後続車の追突リスクが高まるためです。

合流する車がすべきことは明確です。

最優先ルール。
「入れてくれるだろう」は絶対に禁物。

ノロノロ、あるいは急加速は本線車を驚かせ危険。

短い距離で無理に入るより、
“レーンを全部使って安全なタイミングを探す”のが正解。

合流地点では“お互いの見落とし”が事故の原因になります。

合流注意標識が見えたら、
● 合流車の存在を予測
● 自分の車線に入ってくる可能性を予測
● 進路変更する車を予測

とにかく、“予測運転”が事故を防ぐ最大の武器です。

● 合流注意＝本線に車が合流してくる場所
● 本線側が優先だが、譲る判断も重要
● 合流側は“入れてくれるだろう”を絶対に考えない
● 速度差が事故を生む
● 早めのミラー確認とスペース調整が鍵

次回 Day16：右折禁止・左折禁止 ― 時間帯指定の落とし穴 を解説します。

・警察庁「合流地点の事故統計」
・国土交通省「道路構造令」
・JAF交通安全資料