「キャパオーバー」は海外ビジネスで通じない?

英語だと思ってた!和製英語30選(ビジネス編)

「キャパオーバー」は海外ビジネスで通じない?

はじめに|忙しさを伝える場面で起きやすい誤解

「今、完全にキャパオーバーです」
「この案件はキャパを超えています」

日本のビジネスシーンでは、ごく自然に使われる「キャパオーバー」。
仕事量や負荷の大きさを端的に表せる便利な言葉ですが、海外ビジネスでは通じない和製英語の代表例です。

忙しさやリソース不足を正確に伝える場面ほど、言葉のズレは業務トラブルにつながります。


「キャパオーバー」は英語では意味が変わる

「キャパ」は capacity(能力・容量) を省略した日本独自の使い方です。
しかし英語の capacity は、

  • 機械や設備の処理能力
  • 最大収容人数
  • 生産能力

といった、物理的・定量的な能力を指す場合がほとんどです。

そのため、

I’m over capacity.

と言うと、
「設備の話?」「倉庫が満杯?」
と受け取られることがあり、人の業務量を指しているとは伝わりにくくなります。


海外ビジネスで起きやすいズレ

日本語の感覚で、

This project is over my capacity.

と言ってしまうと、
「スキルが足りないのか?」
「能力不足を認めているのか?」
と誤解されることがあります。

日本語の「忙しすぎる」という意味とは、ニュアンスが大きく異なります。


英語での自然な言い換え表現

英語では「キャパオーバー」を一語で言わず、
仕事量・時間・負荷に分けて表現します。

よく使われる表現

  • workload is too heavy(仕事量が多すぎる)
  • I’m overloaded(抱えすぎている)
  • I’m stretched too thin(手が回らない)
  • I don’t have enough bandwidth(対応余力がない)
  • I’m at full capacity(限界まで埋まっている)

ビジネスでは overloadedbandwidth が特によく使われます。


実践例|上司・チームへの伝え方

❌ NG例(和製英語的)

I’m capacity over right now.

→ 英語として不自然で意味が伝わりません。

⭕ OK例(自然なビジネス英語)

I’m currently overloaded with tasks.
I don’t have enough bandwidth to take on this project.

柔らかく調整を依頼する場合は、

My workload is quite heavy at the moment.

と表現できます。


日本と海外の「忙しさ」の伝え方の違い

日本では「キャパオーバー」という言葉で、

  • 忙しい
  • 余裕がない
  • 無理な状態

をまとめて表現します。

一方、英語圏では、

  • 何が多いのか(量・時間・責任)
  • どの程度なのか
  • どう調整したいのか

具体的に伝えることが求められます。


正しく言い換えると調整がスムーズになる

海外ビジネスでは、
「できません」よりも
「今はここまでが限界です」
と説明する姿勢が評価されます。

I can take this on after next week.

この一文を添えるだけで、
協調的でプロフェッショナルな印象になります。


まとめ|「キャパオーバー」は分解して伝える

  • 「キャパオーバー」は英語では通じない
  • overloaded / bandwidth / workload を使う
  • 忙しさは具体的に説明するのが基本

和製英語を正しく言い換えることは、
自分を守り、チームを守るビジネススキルでもあります。

出典・参考資料

  • Oxford Learner’s Dictionaries
  • Cambridge Dictionary
  • 研究社 新英和大辞典
  • Harvard Business Review(ワークロード管理・チームマネジメント関連記事)