新人社会人が知っておきたい雑学
Day21:会社のパソコンでUSBはNG?

セキュリティリスクを軽視しない
新人がついやってしまいがちなのが、私物のUSBメモリを会社のパソコンに差し込むことです。「自宅で作業したデータを持ってきた」「急ぎでコピーしたい」といった理由で使う人もいますが、これは企業にとって大きなリスクになります。ウイルス感染や情報漏えいの原因となり、最悪の場合は顧客や取引先との信頼を失う事態に発展しかねません。
IPA(情報処理推進機構)の調査によると、USBメモリを経由したウイルス感染やデータ持ち出し事故は依然として多く、企業の情報漏えい事件の一因となっています。つまり、「便利だから」と軽く扱うことが、組織全体に甚大な影響を与える可能性があるのです。
会社ごとのルールを必ず確認
多くの企業では、USB使用に関して厳格なルールを設けています。例えば「承認済みのUSB以外は禁止」や「原則使用不可」といった規則です。新人に求められるのは、勝手に判断せず、必ず上司やシステム管理者に確認を取ること です。小さな行為でも、ルールを破ればコンプライアンス違反となり、信用を失うことになります。
クラウドや社内システムを活用
現在では、USBに頼らなくても安全にデータをやり取りする仕組みが整っています。社内ネットワークやクラウドストレージ、セキュリティが確保されたファイル転送サービスを利用する方が確実で安全です。特にリモートワークの普及に伴い、クラウドサービスは標準的な業務インフラとなっています。
マイクロソフトのセキュリティレポートでも「USB利用を制限し、クラウド利用を推奨することで情報漏えいリスクを大幅に減らせる」と示されています。新人としては「便利だからUSB」という発想を捨て、会社が推奨する正規の方法を選ぶ姿勢 が重要です。
信頼される新人の姿勢
USB使用の可否を確認する行為は一見地味ですが、「セキュリティ意識が高い人」という評価につながります。逆に、「知らなかった」「つい便利だから」という理由で不用意にUSBを使えば、信頼を失うどころか重大なトラブルを招くこともあります。
新人に求められるのは、ルールを守るだけでなく、「なぜ禁止されているのか」を理解し、行動に反映させる姿勢です。セキュリティは企業の命綱であり、その一端を担う自覚を持つことが、信頼される社会人への第一歩です。
まとめ
- USB使用はウイルス感染・情報漏えいのリスクが高い
 - 多くの企業では「原則禁止」「承認済みのみ可」とルール化されている
 - データ共有はクラウドや社内システムを活用するのが安全
 - 新人は「便利さより安全性」を優先する姿勢が信頼につながる
 
USBメモリは便利ですが、社会人にとっては危険な落とし穴でもあります。新人こそ「使っていいのか?」と立ち止まり、正しい手段を選ぶ意識が必要です。
📚 出典
- IPA(情報処理推進機構)「情報セキュリティ10大脅威」
 - Microsoft Security Report 2023
 - NISC(内閣サイバーセキュリティセンター)「USBメモリ利用のリスクと対策」
 
