謎バズ30
Day18:人間の寿命はどこまで延びる?
医学の進歩によって平均寿命は飛躍的に延びました。
かつては50歳前後だった寿命が、今や80歳を超える国も珍しくありません。
では、人間の寿命には限界があるのでしょうか?

ある研究では「人間の寿命の上限は115歳程度」とされます。
実際、世界最高齢記録は122歳(ジャンヌ・カルマンさん)で、それを超えた例はまだ確認されていません。
しかし近年は、遺伝子操作や再生医療、テロメア研究などが進み「寿命はさらに延びる」と期待されています。
老化のメカニズムを解明し、細胞の修復や交換が可能になれば、150歳以上生きることも夢ではないと主張する科学者もいます。
一方で、寿命を延ばすだけでなく「健康寿命」を伸ばすことが重要です。
寝たきりで長生きするよりも、自立して生活できる期間をいかに延ばすかが課題です。
つまり「寿命の限界」は科学的探究と倫理的判断が交差するテーマなのです。
まとめ
寿命の上限は現状115〜120歳程度だが、医学の進歩で延びる可能性はある。
ただし「健康寿命」の延長が鍵となる。
📖 出典・参考文献
- Oeppen, J., & Vaupel, J. W. (2002).
Broken limits to life expectancy.
Science, 296(5570), 1029–1031.
→ 過去150年間、世界の平均寿命が一貫して伸び続けていることを示した研究。人間の寿命にはまだ上限がない可能性を提起。 - Dong, X., Milholland, B., & Vijg, J. (2016).
Evidence for a limit to human lifespan.
Nature, 538(7624), 257–259.
→ ヒトの寿命には約115〜125歳程度の自然限界があるとする研究。 - Kaeberlein, M. (2018).
How healthy is the healthspan concept?
GeroScience, 40(4), 361–364.
→ 「寿命延長」だけでなく「健康寿命(healthspan)」の重要性を強調する近年の動向を解説。 - Longo, V. D., & Panda, S. (2016).
Fasting, circadian rhythms, and time-restricted feeding in healthy lifespan.
Cell Metabolism, 23(6), 1048–1059.
→ 食事制限・断食・サーカディアンリズムが寿命延長に寄与する可能性を紹介。 - 厚生労働省(日本の長寿研究データ)
→ 日本が世界有数の長寿国である背景(食生活・医療制度・社会環境)を分析。
✅ 補足
- 一部の研究は「人間の寿命に上限はある」と主張。
- 一方で「技術や医療の進歩でさらに延びる」との見解もあり、意見は分かれている。
- 近年は「ただ長生きするだけでなく、健康に長生きすること(健康寿命)」に焦点が移っている。