Day12:リスケ ― 柔軟にスケジュールを立て直す力

最初は謎だよね!よく聞くビジネス用語

Day12:リスケ ― 柔軟にスケジュールを立て直す力


つまり、「一度決めたスケジュールを状況に合わせて組み直す」ということ。
仕事では避けられないトラブルや変更を、いかにスムーズに対処するかが「リスケ力」です。


🔹 リスケの具体例

たとえば、クライアントとの打ち合わせを予定していた日に、担当者が急病で出られなくなったとします。
このとき、ただ「延期します」ではなく、次のように進めるのが理想的なリスケ対応です。

  1. 理由を明確に伝える
     →「担当者が体調不良のため、別日に変更をお願いできますでしょうか。」
  2. 代替案をすぐ提示する
     →「〇日または〇日に振り替え可能ですが、ご都合いかがでしょうか。」
  3. 関係者全員に共有する
     → カレンダー・チャットツールなどで変更内容を明確に通知。

単なる日程変更ではなく、「相手に迷惑をかけず、次の一手をすぐ出す」ことができるのが“できる社会人のリスケ術”です。


🔹 リスケが上手な人の共通点

  1. 全体を見て調整する
     一つの予定変更が他のスケジュールに影響しないよう、全体を俯瞰して判断します。
  2. 即レス・即行動
     変更が必要とわかったら、早めに連絡を入れる。後回しにすると関係者の混乱を招きます。
  3. ポジティブに伝える
     「申し訳ありません」だけでなく、「より良い形で進めるために変更させてください」と前向きに説明する。

このように、リスケは「謝罪」ではなく「調整の提案」として行うのがポイントです。


🔹 よくある失敗パターン

  • リスケが連発する
     → 計画段階の見積もりが甘い可能性。根本原因を分析する必要があります。
  • 関係者への共有漏れ
     → 予定変更を一部の人にしか伝えず、混乱が発生。
  • 「とりあえず延期」で終わる
     → 新しい日程を明確に決めず、プロジェクト全体が遅延。

リスケは「緊急対応」ではなく、「再設計」です。
短期的な変更の背後には、必ず“優先順位の見直し”が必要になります。


🔹 現場での使われ方

ビジネス現場では、次のような使い方をします。

「来週のミーティング、クライアント都合でリスケになりました。」
「A案件の納期をリスケする必要があります。」

社内・社外を問わず、調整の意思を伝えるときに使われます。
ただし、フォーマルなメール文面では「日程を再調整させていただきます」と表現するのが望ましいです。


🔹 まとめ

リスケとは、「予定の再構築」
単なる延期ではなく、状況に合わせて最適な形に立て直す柔軟性が求められます。
予期せぬ変更にも冷静に対応できる人は、信頼されるビジネスパーソンの代表です。

スケジュールは“守るもの”であると同時に、“調整できる力”も必要。
リスケを恐れず、丁寧に、前向きに行う――それがプロフェッショナルの姿勢です。


📚 出典

  • 経済産業省「業務スケジュール管理と調整力に関する調査」
  • 日本能率協会『仕事がうまく回るスケジュール再構築術』
  • Harvard Business Review “The Art of Rescheduling Without Losing Trust”