Day12:電話の受け方 ― 第一声が信頼を左右する

新人社会人が知っておきたい雑学

Day12:電話の受け方 ― 第一声が信頼を左右する

電話対応は「会社の顔」

新人が最初に任されることの多い業務の一つが「電話対応」です。電話は声だけのコミュニケーションであり、相手はその声を通じて会社全体の印象を判断します。つまり、新人の第一声が「会社の顔」として評価されるのです。だからこそ、電話の受け方をきちんと身につけることは、信頼される社会人への第一歩になります。

正しい第一声の基本

電話を取ったら、まずは 「お電話ありがとうございます。○○会社でございます」 と会社名を名乗るのが基本です。「はい、もしもし」や「○○です」だけではビジネスの場としては不十分です。会社名を名乗ることで、相手に安心感を与えられます。

次に大切なのは、明るいトーンで話すこと。表情は見えませんが、笑顔で話すと声の印象が柔らかくなります。「声に表情を乗せる」ことを意識するだけで、信頼感が大きく変わります。

要件の聞き方と対応の流れ

第一声のあと、相手の名前と要件を確認します。ここでのポイントは、慌てて「少々お待ちください」とすぐに保留にしないことです。

  • 「恐れ入りますが、ご用件をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
  • 「失礼ですが、お名前を頂戴できますか?」

と丁寧に聞き取ることが重要です。名前を聞いたら必ず復唱し、聞き間違いを防ぎましょう。

その後、担当者につなぐ場合は「○○におつなぎいたしますので、少々お待ちください」と伝えてから保留にします。保留ボタンを押す前に一言添えるだけで、相手の安心感は大きく変わります。

メモの重要性

電話は一度きりのやりとりなので、記録が不可欠です。受話器を取ったらすぐにメモの準備をし、相手の名前・会社名・要件・連絡先を簡潔に書き留めましょう。特に新人のうちは緊張で内容を忘れてしまいやすいため、「聞きながら書く」習慣をつけることが信頼につながります。

NG対応に注意

以下のような対応は新人がやりがちなミスなので注意が必要です。

  • 「誰からかかってきたのか覚えていない」 → メモ不足
  • 「声が小さく、聞き取れない」 → トーンが暗い
  • 「少々お待ちください」を連発 → 要件を確認できていない

これらを避けるだけでも、電話対応の印象は格段に良くなります。

まとめ

  • 電話対応は「会社の顔」=第一声が信頼を左右する
  • 最初は「お電話ありがとうございます。○○会社でございます」と名乗る
  • 明るい声と笑顔で話すと印象がアップ
  • 要件は確認・復唱し、保留前に一言添える
  • メモを習慣化して聞き漏れを防ぐ

電話対応はシンプルですが奥が深い業務です。新人のうちに基本を徹底しておけば、「安心して任せられる人材」として一目置かれるようになります。


📚 出典

  • 総務省「電話応対に関するマナー指導資料」
  • PHP研究所『新社会人のためのビジネスマナー』
  • マイナビ転職「新人が知っておきたい電話対応の基本」