ユーザー心理から見る広告作成術
Day21:まとめ+広告作成ワーク(Week3)
Week3では、広告を「どう見せるか」「どう伝えるか」というクリエイティブの実践部分を集中的に学んできました。具体的には、視線誘導のテクニック、色彩やフォントが与える印象、動画広告での感情の動かし方、ランディングページ(LP)の心理設計、そして広告でよく使われる心理トリガーの活用法などです。どれも机上の理論ではなく、実際に広告を作るうえで欠かせない要素ばかりでした。
しかし、学んだ知識を「知っている」だけで終えてしまうと、すぐに忘れてしまうのも事実です。理解を定着させるために必要なのは、アウトプット――すなわち自分で広告を作ってみることです。そこで今回はWeek3のまとめとして、実践ワークに挑戦してみましょう。

ステップ1:商品を選ぶ
まずは題材となる商品やサービスを1つ決めます。実在のものでも架空のものでも構いません。例えば「学習アプリ」「地元のコーヒーショップの新メニュー」「スキンケア商品」など、身近でイメージしやすいものを選ぶと取り組みやすいです。
ステップ2:ペルソナを設定する
誰に向けて広告を届けたいのかを明確にしましょう。例えばコーヒーショップなら、
- 20代女性・会社員
 - カフェ巡りが趣味
 - Instagramで映える商品に惹かれる
といった具合に、年齢・性別・ライフスタイル・価値観を具体的に描くことが大切です。 
ステップ3:キャッチコピーを考える
キャッチコピーは広告の心臓部です。異なる型を意識して、3種類ほど書き出してみましょう。
- ベネフィット型:「午後の眠気を吹き飛ばす、濃厚エスプレッソ」
 - 疑問形型:「まだコンビニコーヒーで満足してる?」
 - 数字型:「リピート率92%、大人気の新フレーバー」
 
型を意識することで、多角的に商品の魅力を言語化できます。
ステップ4:レイアウトを考える
視線誘導の法則(F型・Z型)を思い出してください。ファーストビューの左上にはキャッチコピーを配置し、視線が流れる途中に商品画像やベネフィットを置き、最後に行動を促すCTA(購入ボタンや来店案内)を設置すると自然に読み進められます。矢印や人物の視線を使うとさらに効果的です。
ステップ5:心理トリガーを組み込む
最後に、Week3で学んだ心理トリガーを1つ取り入れます。
- 「今週末限定のキャンペーンです」(希少性)
 - 「Instagramで話題沸騰中!」(社会的証明)
 - 「初回注文は半額」(返報性)
ターゲットに響きやすいものを選びましょう。 
まとめ
このように実際にワークを行うことで、知識が「わかった」から「使える」へと変化します。広告作りは一度で完璧に仕上がるものではありません。作ってみて効果を検証し、改善を繰り返すことでスキルが磨かれていきます。
👉 学びのポイント
- 理論を実践に落とし込むことで理解が深まる
 - 広告制作はトライ&エラーが大切
 - 小さな改善を積み重ねることが成果につながる
 
📚 出典・参考
- ロバート・B・チャルディーニ『影響力の武器』誠信書房
 - 日本マーケティング学会編『広告論』有斐閣
 - Nielsen Norman Group, F-Pattern for Reading Web Content
 
