知ってないとヤバい?標識を学ぶ30日
Day23:歩行者専用 ― “車は絶対に入れない道”の基準を理解する
街中や公園周辺、通学路で見かけることが多い
「歩行者専用」 の標識。
青い円形の中に、
“大人と子どもが歩く” ピクトグラムが描かれた標識で、
この標識がある場所は 車も自転車も通行禁止 です。
歩行者の安全を守るために設置される重要な標識ですが、
「自転車はいいのでは?」「時間帯で変わる?」
といった誤解が多く、実際の違反例も少なくありません。
Day23では、歩行者専用の正しい意味、範囲、例外ルールなどを分かりやすく解説します。

◆ 1.歩行者専用=車両は一切通行禁止(例外あり)
標識がある区間は、
● 自動車
● オートバイ(原付)
● 自転車
● トラック
● バス
など、すべての車両が通行禁止 です。
例外は次の通り:
● 車両通行止めの補助標識で「自転車通行可」の表示がある
● 工事車両の許可
● 緊急車両(消防・救急・警察)
つまり、
“標識に自転車マークがない限り、自転車も入れない”
というのが重要ポイントです。
◆ 2.歩行者専用と「歩行者優先」の違い
似た標識で誤解されやすいものに
「歩行者優先」があります。
● 歩行者専用
→ 車両は通行禁止
→ 歩行者のみ通れる
● 歩行者優先
→ 車両も通行可能
→ 歩行者が最優先
この違いを知らないと、
自転車や車が誤って進入し、歩行者とのトラブルが起こりやすくなります。
◆ 3.時間帯指定のある歩行者専用区間もある
商店街や観光地では、
「歩行者天国(ホコテン)」として一定の時間帯だけ
歩行者専用になることがあります。
例:
● 10:00〜18:00 歩行者専用
● 土日祝のみ歩行者専用
● イベント時のみ歩行者専用
時間帯外は車両通行が可能ですが、
標識下の 補助標識の時間 を必ず確認する必要があります。
◆ 4.歩行者専用が設置される場所の特徴
歩行者専用は
● 子どもが多い場所
● 観光客の歩行量が多い区間
● 公園・広場の入り口
● 商店街
● 通学路
など、歩行者が集中するルート に設置されます。
特に、
通学時間帯は子どもの歩行挙動が読みにくいため、
車両の進入禁止は重大な事故防止策になります。
◆ 5.違反した場合の罰則
歩行者専用区間に車両が進入すると
● 違反点数:2点
● 反則金:9,000円(普通車)
自転車の場合も
● 違反として取締対象
● 指導警告の対象
となるため、標識の確認は必須です。
◆ 6.よくある誤解&取り締まりポイント
● 「自転車は歩行者扱いだから入っていい」は 誤り
● 「短時間ならOK」も間違い
● 車はバックしてでも出なければならない
● ホームセンターや公園の敷地内道路でも適用される
● 一時停止しても違反扱い
特に観光地では、
「少し奥に駐車場があると思って入った」という誤進入が多いため、
標識を見落とさない意識が重要です。
◆ Day23まとめ
● 歩行者専用=車も自転車も通行禁止
● 歩行者優先とは全く別物
● 時間帯指定のホコテンに注意
● 子どもが多いエリアでは特に重要
● 進入すると罰則・事故リスクが高い
次回 Day24:自転車専用 ― 車が入っていいの?入れないの?を整理 を解説します。
■ 出典
・道路交通法 第8条・第17条
・警察庁「歩行者優先の徹底」
・各自治体の通学路安全対策資料
