知ってないとヤバい?標識を学ぶ30日
Day4:一時停止 ― “止まれ”がない場所でも止まるべき理由
「一時停止」と聞くと、多くの人は“止まれ標識のある場所で止まること”と考えがちですが、実は一時停止が必要なシーンはそれだけではありません。
道路交通法では、標識がなくても一時停止しなければならないケースが明確に定められています。
Day4では、
● 止まれとの違い
● 停止線の意味
● 標識がない場所でも止まる理由
● 見落としやすい一時停止ポイント
など、事故防止のために知るべき“一時停止の本質”を解説します。

◆ 1.「止まれ」と「一時停止」は同じ意味?
一般的には「止まれ」標識=一時停止義務と理解されますが、厳密には以下のように分かれています。
● 止まれ=標識による強制的な停止
赤い逆三角形の標識がある場所では、必ず車輪が完全に止まるまで停止が必要です。
● 一時停止=状況判断による停止
標識がなくても、
● 見通しの悪い交差点
● 優先道路ではない側の道路
● 歩行者・自転車が飛び出しそうな場面
などは、ドライバーが自ら一時停止を判断する必要があります。
つまり、標識がある場所=確実に止まるべき場所
標識がなくても止まるべき状況=“止まらないと危険な場所”
という考え方です。
◆ 2.停止線の正しい意味
道路に描かれている白い横線が「停止線」です。
停止線の意味は以下の通りです。
● 停止線の直前で止まる
停止線を越えてから止まるのは違反になる場合があります。
● 停止線の先が見えない場合は“二段階停止”
停止線で一度止まり、
→ 少し進む
→ もう一度止まって左右確認
という動作が必要な場面もあります。
停止線は「ここより前に出ると危険」という場所に描かれているため、必ず手前で止まりましょう。
◆ 3.“徐行”と“一時停止”の違いはとても重要
多くの事故は、運転者が
「徐行したから大丈夫」
「減速してるし、問題ない」
と判断してしまう時に発生しています。
しかし、徐行と一時停止には大きな違いがあります。
● 徐行=いつでも止まれる速度(5km/h以下)
● 一時停止=車輪が完全に静止する状態
徐行では絶対に見落としが発生します。
子どもや自転車は数秒で視界に現れるため、必ず“完全停止”してから確認する必要があります。
◆ 4.一時停止を守らないと起きる“典型的な事故”
警察の統計によると、一時停止違反による事故は以下が多いです。
● 自転車と衝突(住宅街・学校周辺)
● 右から来る車と接触(T字路)
● 歩行者の飛び出し事故
● 駐車車両の影からの衝突
特に住宅街や通学路は、車より歩行者や自転車のほうが優先されるため、一時停止の重要度は非常に高くなります。
◆ 5.標識がなくても止まるべき“危ない場所”
一時停止が必要な場所は、止まれ標識がある場所だけではありません。
● 見通しの悪い交差点
角に家や塀がある場所は、歩行者が突然出てくることが多いです。
● 生活道路の出入り口
コンビニや駐車場から出る車がいる可能性があります。
● 子どもがいる地域(学校・公園周辺)
ボールを追って子どもが飛び出す事故が増えています。
● 一方通行の出口
ここも見落としやすく、車の出現を予測しにくい場所です。
こうした場所は“状況判断で止まる能力”が求められます。
◆ 6.一時停止は「癖づけ」で事故が激減する
一時停止をする人の共通点は、
“習慣として体に染みついている”
ということです。
信号のない交差点でも一度止まる癖がある人は、事故率が非常に低くなります。
逆に、“止まらなくても運よく問題が起きなかった経験”がある人は、事故に近づいている可能性があります。
◆ Day4のまとめ
● 一時停止=状況で必要になる停車
● 停止線の手前で必ず止まる
● 徐行と停止は全く違う
● 標識がなくても止まるべき場所がある
● 歩行者・自転車の安全を最優先
次回Day5では、「徐行 ― 止まれではないが油断できない速度制限」を解説します。
■ 出典
・道路交通法 36条・43条
・警察庁交通局「交通事故の発生要因に関する統計」
・国土交通省 道路局資料
